パイプレンチにはどんな種類がある?状況に適した選び方も含めて解説!|千葉県船橋市の上下水道工事、リフォームなら「有限会社小川設備」-ブログ

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パイプレンチにはどんな種類がある?状況に適した選び方も含めて解説!

現在、多くのインフラにおいて様々な種類のパイプが使われています。中には、一般的なボルトとナットを使用せずに締結しているタイプも存在します。

 

そこで、活躍する工具がパイプレンチです。パイプレンチには、硬度や構造などの違いにより多くの種類が販売されています。

 

今回は、パイプレンチの種類や選び方について解説します。

パイプレンチにはどんな種類がある?状況に適した選び方も含めて解説!

パイプレンチの種類

パイプレンチは、パイプ工事専用に作られた工具です。そのため、パイプの種類や使い道に応じて様々な種類が存在します。

 

本項では、パイプレンチを硬度・構造・使い道の観点から種類を解説します。

硬度による種類

パイプレンチは、以下の表のように硬度に応じて”普通級”と”強力級”に分けられています。

 

表示 上あご部および植歯部の材質
普通級 N S45C
強力級 H SCM435

備考:JIS B 4606より

 

普通級に用いられる材質S45Cは、JIS G4051により炭素含有率0.42〜0.48と規定された炭素鋼です。
一般に、金属は炭素含有率が多くなるほど、硬度や耐摩耗性が増す傾向があります。
そのため、S45Cは炭素の含有量の少ない鉄(SS400)に比べて硬い素材と言えるでしょう。

 

一方、強力級の材質SCM435は、クロムモリブデン鋼と呼ばれる素材で炭素の他に、クロムやニッケルなどを合成しています。
そのため、SCM435は硬度や耐摩耗性がS45C以上に高い点が特徴です。

 

このように、パイプレンチは硬度に応じた場合分けがされていることがわかります。

構造による種類

パイプレンチの構造は、”トライモ型”と”リッジ型”が代表例です。
トライモ型は、柄および下あご部が一体化したパーツと、可変できる上あご部で構成されています。

 

パイプを掴む際は、パイプ径に応じて上あご部と下あご部の間隔を変えたり、両あごの開く角度を変えたりして使用します。
そのため、一度掴んだパイプをラチェットレンチのように動かして、パイプの締め付けや緩めが可能です。

 

一方、リッジ型は下あご部および上あご取り付け部と柄がすべて一体しています。
そのため、部品数は少なく、メンテナンスのしやすさが特徴です。

 

しかし、可変部が両あごの間隔のみのため、パイプの配置によっては何度か掴み直さなければならないケースも少なくありません。

 

このように、パイプレンチは工事を行うパイプの配置や工具のメンテナンス性を考慮して、選択できる種類が存在すると言えるでしょう。

使い道による種類

パイプレンチは、パイプの表面処理や配置によって様々な種類が存在します。
表面処理されたパイプには、白管や被覆管があります。

 

白管は、亜鉛メッキにより硬度や防腐性を高めており、水道管(上水道用を除く)やガス管などで使用されるパイプです。
そのため、大規模な工事を行うケースも少なくなく、軽量で作業性に優れた白管用パイプレンチが好まれます。

 

一方、被覆管は周りを樹脂などで覆ったパイプで、被覆部により防腐性や防露性など使い道に応じた役割を付加しています。
そのため、被覆管用のパイプレンチは表面にキズが付きにくいように細かい歯を持っている点が特徴です。

 

他にも、パイプレンチにはパイプの配置によって様々な種類があります。
例えば、頭上や壁に近いパイプ工事に便利なコーナー用や、工具の入るスペースが少ない場所でもチェーンやベルトを巻きつけて作業ができる種類なども存在します。

 

このように、パイプレンチにはパイプの保護や使い勝手を考慮した種類が揃っていると言えるでしょう。

パイプレンチの選び方は?

前項では、パイプレンチの種類を硬度や構造および使い道による種類を解説しました。
パイプ工事に限らず、様々な工事では対象物の構造・材質や取り付け場所に適した工具の選定が重要です。

 

本項では、パイプの種類や配置に応じた選び方を解説します。

パイプの種類で選ぶ

パイプの種類には、表面処理の種類や径の大きさなど様々なタイプがあります。白管と被覆管では、表面の硬度や役割が異なるので、専用のパイプレンチを選ぶと良いでしょう。
また、パイプレンチにはパイプの外形に応じて開閉範囲や奥行、柄の長さに違いがあります。

 

例えば、パイプ径に対して小さいサイズのパイプレンチを選ぶと、パイプの掴みこみが甘くなり、パイプの破損やケガに至る可能性を否定できません。

 

一方、パイプレンチは開閉範囲が大きくなるほど柄が長くなる傾向があり、少ない力で強く締め付けられます。
しかしながら、パイプ径に対してやや大きいパイプレンチを選ぶと、パイプに対する締め付け力が強すぎて、パイプの破損につながるケースがあります。

 

そのため、パイプレンチはパイプの種類や径の大きさに応じた選定が重要だと言えるでしょう。

パイプの配置で選ぶ

パイプのレイアウトは、作業性よりも景観や省スペース化を重視される傾向があります。
そのため、通常の工具やパイプレンチでは作業が難しい(もしくは、できない)ケースも少なくありません。

 

そこで、使用される工具がコーナー用やチェーンレンジなどの使い道に特化したパイプレンチです。
コーナー用パイプレンチは、パイプレンチの開口が柄と垂直に取り付けられており、高い位置や角のにあるパイプをスパナの要領で扱えます。

 

また、チェーンレンチは柄の先に自転車のチェーンと似た構造のものが取り付けられており、パイプに縛り付けて使用します。
柄の先には、歯が装備されており、パイプに歯を引っかけてチェーンで固定すると、工具の入りにくい箇所でもパイプの締め付けや緩めが可能です。

 

このように、パイプの配置による作業性を鑑みてパイプレンチを選ぶと、よりスムーズに工事が進むと言えるでしょう。

パイプレンチにはどんな種類がある?状況に適した選び方も含めて解説!まとめ

今回は、パイプレンチの種類やパイプの種類や配置を考慮した選び方を解説しました。

 

パイプレンチには、硬度・構造・使い道に応じた種類が存在し、場面に応じて使い分けると安全かつ効率の良い作業が実現できます。

 

本記事が、パイプレンチの種類を知り、状況に適した選定につながれば幸いです。

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